私は中小企業の経理として勤めて10年以上がたち、40歳になりました。
経理のチェックや税務申告などをお願いしている顧問税理士さんは私が入社する前からのお付き合いだそうです。顧問税理士さんは現在40代半ばです。私が入社したときまだ30代で、職員さんもみんな若手で事務所自体が随分若く感じられました。その税理士さんは、大学在学中に税理士試験に合格し、以後ずっと税理士として働いてきたそうです。大手会計事務所に勤務し、その後、独立、顧問先も100件を超え、10名くらいの若いスタッフを抱えています。税理士さんは頭の回転が早く、随分やり手に感じられました。その税理士さんの下で一緒に担当してくれたスタッフさんも仕事がとても丁寧で、毎月の経理をすぐに見てくれて、資金繰りや損益予測、納税の予測などとても役に立つツールをたくさん作ってくれました。預けた資料もきれいに整理してくれました。税理士さんは税務だけでなく、いろいろなことをよくご存じで、会社のためになりそうな話題をたくさん持ってきてくださいました。保険のこともよくご存じで、いろいろな保険会社にお知り合いがいて面白そうな商品を紹介してくださいました。一緒に話をきいて、よくないものは辞めた方がいいと進言してくださいました。税務調査があったときにも、対応がすごくて、ほとんど無傷で終わっています。おかげで会社も順調に業績を伸ばすことができました。
しかし、そのスタッフさんが辞められたのを機に、同じ税理士事務所の新しい税理士さんとスタッフさんに交代することになりました。すると、毎月の月次は1ヶ月たっても見てくれなく、ましてや予測表など見る気もありません。質問しても面倒くさがって一向に回答してくれません。申告の際、納税はダイレクト納付を税理士さんに手続きしていただいています。しかし、納付日に銀行口座から落ちていないので、あわてて確認の電話を入れたら、そんなはずはないと言い張ります。しばらくしてから、申告を忘れていたと電話がありました。信じられませんでした。それでもやたらプライドだけが高く、自分たちのミスを絶対に謝りません。スタッフのミスを見つけられない税理士にも驚きました。きちんと仕事をされているならともかく、これでは何のために顧問料を払ってみてもらっているのかわかりません。預けた資料を返却してくるのも申告からだいぶたってからでした。しかも、何かしら抜けています。前の税理士さんとの関係もあるので、顧問を変えることはもう少し様子を見てからにすることにしました。しかし、次の決算の時に、だいぶ利益が出そうだとわかると、保険の提案書をもってきました。よくある法人契約の社長の退職金準備用の保険です。保険料が損金になって、社長の退職時にお金が準備できるとすすめてきました。しかし、よく見てみると、実効税率が高いし、そもそも解約返戻率が悪いです。なぜこんな商品をもってきたのかと意味がわかりません。これでは税金を払った方が手元に残る資金が多いです。その点を聞いてみたら、なんともうまくこたえられません。節税のことしか頭になくて、他のことがすっぽすけているようです。これで信用はなくなりました。前の税理士さんから謝罪があり担当を変えましょうかと言われましたが、なんだか期待できそうもありません。
月次の段階からなんだか仕事が遅い気がしていましたが、やはりすべてが後手後手にまわっているんだなと感じました。月次をチェックすることや申告書を作ることで精一杯なのでしょうか。やり手の税理士さんは仕事も早いし、過去より将来に向けて話をしています。もし私が社長だったら、そんな顧問税理士さんにお願いしたいです。