扶養控除内でパートをしていたはずが超えていた。扶養から外された主婦の体験談。

士業の体験談(資格試験、税理士事務所勤務体験などのあるある話)

扶養控除内でパートをしていたはずが超えていた。扶養から外された主婦の体験談。

専業主婦歴40年近い私は、ベテランパートタイマーでもあります。子育て中も、子供の手が離れてからも、母親業と主婦業に支障が生じない程度の仕事を見つけては、無理なく少しづつ働いてきました。まだ子供が小さい頃は、幼稚園のお迎えまでの数時間、家庭の事情で急に休むこともできる、などの条件で仕事を捜しました。その頃の収入は、ランチ代や衣料品の購入など私の小遣い程度でした。会社員の主人の扶養家族なので、扶養控除内のパートを続けるつもりでした。そんな私は、自分自身が課税対象になるなんて夢にも考えたこともなかったのですが…。

子供が成長するにつれて、私が自由に使える時間も増えてくると、パートとして働ける職場に選択肢も広がります。経理や事務、コンピューター入力などの経験があったため、そのスキルを活かせる仕事を続けるうちに、時間の延長の依頼も受けるようになりした。また、頼まれて知人の会社の事務も任され、複数のパートを掛け持ちした時期もありました。パート主婦の100万、103万の壁、という言葉は知っていたつもりですが…。どこの会社も小規模で、パートの主婦個人の収入を申告することはなかったようで、私も調子に乗って稼ぎすぎたのかもしれません。

そんなある日、我が家の郵便ポストに私宛の住民税の納付書が届いたのです。何年もパートタイマーとして働いてきた私にとって初めてのことで、とても驚き狼狽しました。どうして?どうしたらいいの?それまでパートで得た収入について主人に細かい報告はしていませんでした。帰宅した主人に打ち明けると、思っていた以上に怒られてしまいました。パート勤務先のうち二社が、偶然同時に顧問の税理士を変更、そして、また偶然に二社とも同時期に私の所得を申告したことが後でわかりました。100万の壁も、103万の壁も超えてしまっていた私は、住民税を支払うハメになったのです。ハメ…といっても、納税は国民の義務なのですから当然なのですが。

オマケに、扶養控除からはずされるとか、所得税に関係するとか、いろいろメンドクサイことが次々と追いかけてきました。主人の会社の総務方にも、事情を説明しなければならなくなって、恥ずかしい思いをしたのも覚えています。結局、掛け持ちパートで稼ぎすぎたわずかな収入より、マイナスの方が多かったように思います。パートの掛け持ちでこっそり儲けている専業主婦の方は他にもたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。バレなければ、税金を払う必要はない…、と思っている方も多いかもしれません。私もそうでした。けれど、やっぱりルールは守らないといけません。

主人の年収や、自分のパート収入など、国税庁のホームページなどでしっかり確認しておくことが必要だったと、反省しています。パートでたくさん稼いで税金を支払うことになっても、納得して支払えるように勉強しておくのが大切だと、つくづく思います。