歯の治療費は医療費控除になる。確定申告で助かった主婦の話。

士業の体験談(資格試験、税理士事務所勤務体験などのあるある話)

歯の治療費は医療費控除になる。確定申告で助かった主婦の話。

私は、専業主婦です。

所得税には、いろいろな控除があります。ほとんどは職場で年末調整という手続きの中で、生命保険や火災保険などの証明書を付けたり、扶養家族の状況を記載したりすることで、庶務の方がとりまとめて提出してくれて、税金が返ってきます。それらの控除の中で、医療費控除は年末調整ではできず、2月から3月にある確定申告で控除してもらわなければなりません。その医療費控除の対象になることを知らなくて、控除せずに終わろうとしていたものが、期限ぎりぎりぐらいでそれができることを聞いて、非常に助かりました。

「税金は知らないと損をするんだな。教えてもらって良かった」

と思いましたので、皆さんにこのことをご紹介しようと思いました。私の娘は歯並びが悪かったので、小学校の4年生ぐらいから歯の矯正をしていました。現在は、大学を卒業して社会人になっていますが、大学生のときまで歯の矯正装置を付けていました。歯の矯正は、虫歯の治療とは違い、保険がきかないのですごく高額な治療費になります。所得税に医療費控除があるということは父が入院したときに保険会社の人が教えてくれたので、知っていましたが、保険の対象の治療のみが該当すると思っていました。歯の矯正を始めた頃、私は40歳を少し過ぎた主婦でした。仕事をしていた頃は保育士だったので、年末調整は言われるままに必要な書類を出していた程度でしたし、税金の話を聞く機会はほとんどなく、確定申告もしたことがありませんでした。

歯の矯正治療を始めて5年目ぐらいで、歯の矯正は医療費控除に含められるよと聞いて、早速税務署で資料をもらってきて勉強しました。税務署の資料には「発育段階にある子供の成長を阻害しないようにするために行う不正咬合の歯列矯正のように、歯列矯正を受ける人の年齢や矯正の目的などからみて歯列矯正が必要と認められる場合の費用は、医療費控除の対象になります。しかし、同じ歯列矯正でも、容ぼうを美化するための費用は、医療費控除の対象になりません。」と説明があります。歯の矯正のほかに最近ではインプラントという治療を受ける人が増えてきたようですが、これも控除対象となるようです。確定申告に必要なものは、医療費の領収書です。領収書がないと、控除を認めてもらえません。

歯の矯正はけっこうまとまった金額になりますが、娘がほかの医療機関に掛かったときの領収書やほかの家族が内科や整形外科などに掛かった領収書なども全て保管しておきましょう。1年間無くさずに領収書を保管していくというのは、簡単なようですが、ついついどこに置いたかわからなくなるものがあるので、領収証の置き場所は決めておいた方がいいでしょう。領収証が全て揃ったら、合計金額を計算して、できれば専用の封筒に記載して、領収証を入れておきましょう。また、健康保険組合などで補填された金額は医療費から引かなければならないのでお気を付けください。

これら医療費控除については、国税庁ホームページにタックスアンサーがあり、詳しく説明してくれています。私が見たのは、医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例です。また、わかりにくければ、最寄りの税務署で親切に教えてくれますので、ぜひ聞いてみてください。