僕は38才の飲食店の自営業をしています。
お店の確定申告のためだけに頼んでいる税理士さんの話です。
知人の紹介で会いました。
彼は僕よりも少し年上の43才で、大学を出たあとにサラリーマン生活を5年ほどこなした後、税理士事務所で働いていました。
そして四年前に独立して、今は3人の従業員と共に事務所長となっております。
年の近い人と仕事をしたいということで、従業員はみんな40才くらいでしょうか。
普段は中小企業の経理を受け持ったり、僕らのような小さな自営業者の確定申告をしています。
そんな彼なのですが、とても柔らかくて接しやすいのですが、仕事となるとやる気があるのかどうなのかと言うところがありまして。
やることはしっかりやってくれるのですが。それはこちらも大金払ってますので。
彼は最初に僕の店に来て話をしていたときに、最初から最後まで世間話をしていました。
僕としては税金対策などをしっかり聞きたかったのですが、自分の家の子供の話とかお酒が好きでたまらないなどプライベートの話が止まらなかったです。
時に「お店の調子はどうですか」と聞いてくれるのは良いのですが、その後は「僕はウイスキーはバーボンが好きです」などと、また個人的な話を。
お茶も出してないのに一時間くらい話してました。
そして仕事は頼んだのですが、実は僕もいずれは自分で確定申告できるようにとそれなりに勉強していたのです。
なので彼に資料は渡しましたが、実はほとんど完成されていて、僕としてはチェックと税金対策のテクニックを施してくれればと言う思いでした。
それもあって、確定申告が終わってまた僕の店に来たときに「いやー、スゴいですね。もうこれは自分でできますよ。ほとんどできてるじゃないですか。素晴らしいですよ。来年は自分でやってみてはどうでしょう」
と、べた褒めしてくれて、まさかの来年は自分でと提案してくるという。
良い人だなと思う反面、商売っ気はそんなに無いのかなと感じていました。
その後も「実は税理士事務所にも税務署の監査が入るときあるんですよ。これで何か言われたらカッコ悪いですよね。はっはっは」なんて冗談を飛ばしながらまた小一時間。
お茶は出していません。
そんな感じなので来年は本当に自分で確定申告しようと、彼もそうしてみたらと提案してくれたし。そう思って一年後です。
彼からのメールが来ました。
内容はしっかりと営業のメールでした。しっかり「最近寒さが厳しいですね」なんて手紙らしい挨拶から始まりまして、「さて今年もこの時期がやって来ました、確定申告」なんかとても明るい振る舞いの文章です。
昨年の自分でやってみたらというのはどこにいったのか解らないくらいしっかり営業かけてきました。
結局今年も頼むことになり、そして来年は自分でと同じパターンの会話をした次第です。
いずれは本当に自分でやるつもりなのでもしかしたら今年で彼とは最後になるかもしれません。しかし税理士というのは決してお堅い人ばかりではないのだなと感じました。
もし今後、誰かが税理士を紹介してほしいと頼んできたら彼を紹介したいと思います。
こんなフランクな感じであれば付き合いやすいし、また頼もうかなと思ってしまいます。
やはり税理士さんには数字を預けるので信頼のおける仕事をしてくれる人が最重要ですが、やはり色々話せる人が良いと思います。
お店をやっている以上、いい加減にできない業務だからこそ相談など気軽にできる人のほうが後々になっても助かると感じます。
あまりに堅物で変にダメ出しされたりするよりも、注意点はそれはそれで教えてくれて、時には一緒に飲みに行っても良いくらいの付き合いができる人が最高ですね。