初めてe-taxを始めてみた…好奇心で電子申告に挑戦した67歳男性の体験談。

士業の体験談(資格試験、税理士事務所勤務体験などのあるある話)

初めてe-taxを始めてみた…好奇心で電子申告に挑戦した67歳男性の体験談。

67歳男性、家族は妻と子供3人、子供は既に独立して他に住んでいるので、3DKの自宅マンションには現在妻と2人で住んでいます。高卒で地元の民間企業に就職し、18年間勤務後故あって退社、その後前社の最終勤務地である大阪で再就職先を見つけ、60歳の定年まで勤め上げ、4年間は自宅で悠々自適の生活を送っていましたが、その後軽作業を主とする会社に1日約6時間のパート勤務に出て、現在に至っています。パート勤務に出たのは、自宅マンションのローンが75歳まで残っていて、その支払いの為年金額だけでは生活が窮屈になってしまうとの思いからでした。お陰様でパート勤務の収入はそんなに多くはありませんが、多少は足しになって、何とか何とか苦労なく生活が出来ていて、誠にありがたいことと思っています。

さて定年退職後の所得税、住民税の件ですが、会社勤めの時は会社が源泉徴収して、最終的に年末調整で税金を精算してくれたので、自分で税金の申告をすることはありませんでした。ところが定年退職後は、障害者年金と僅かばかりの企業年金なので本来所得税、住民税の納税対象外だったのですが、国民健康保険や難病医療証の申請等、区役所への手続きの添付書類として所得証明が必要なケースが多々あり、その為には税務署か市税事務所のいずれかに申告する必要がありました。その時点ではe-taxつまり電子申告のことは知りませんでしたので、自宅から近い税務署に申告の手続きをしました。申告には種々の証明書類を持って税務署に行くのですが予め申告書の用紙をいただいておいて、注意書きを見ながらコピーした申告書に仮記載して、申告本番にはそれと証明書類を持って出掛けました。

そして自分の順番が来て担当官にそれを見てもらい、いろいろご指導をいただきながら申告書に清書し、印鑑を押して提出したものです。文章にすると簡単のように見えますが、実際は申告の順番待ちを含めて、結構煩わしい作業でした。それを3年続けてパート勤務に出た年の年末、会社から年末調整の書類が配布されて、提出期限の指示がありました。そんな時に何と無くインターネットを見ていると、e-taxという文字が目に入りました。見てみると何と自宅に居ながらパソコンで申告手続きが出来るというものでした。生来物好きの自分、会社に書類を提出すれば済む事なのに、自宅に居ながらにして申告が出来るとは、むくむくと物好きの心が動きました。

早速その為の方法を確かめました。ところが何だかちょっと面倒そうです。パソコンがあってインターネットの適正な環境さて整っていればいいのかと軽く考えていたのですが、パソコンでの登録と申告手続きに住基ネットカード、電子証明書、カードリーダーが必要とされていました。住基ネットカードと電子証明書は区役所に申請して交付してもらう必要があり、カードリーダーは電気店で購入する必要があったのです。手続き、購入とそれぞれ費用がかかるのです。これだったら会社に年末調整してもらった方が簡単と思ったのですが、ええい乗り掛かった舟とばかりに、e-taxに向けて動きました。

区役所への手続きに行ったら、住基ネットカードは自宅への通知後、後日引き取り、電子証明書は住基ネットカード引き取り日に申請すれば、手数料500円で即日交付されるということ、何と1回で済まないのか、しようが無いです。住基ネットカード申請の日、ついでに家電量販店でカードリーダーを購入しましたが、一番安価なものでも、当時2500円ほどしました。数日後区役所からの通知書を持って住基ネットカードをもらい、その場で500円を支払って電子証明書を交付してもらいました。都合3000円と自分の手間、結構かかりましたが、一応e-tax(電子申告)の準備が整いました。手続きは休日でも可能なので最初の休日にすることにして、国税庁のホームページを見て、要領を飲み込みました。

いよいよ休日となって申告手続き当日、まず書類と備品などを準備、そしてパソコンの立ち上げ、e-taxのページ開いて手順に従って入力して行きます。緊張のあまり何度か入力ミスをしましたが、その都度修正し、そしてすべての入力を完了しました。税額は0円、0円の為こんな手続きが必要だったのかと割り切れない感じがしましたが、とにかく送信です。そして「送信」をクリック、すると瞬間だったか数秒後だったか忘れてしまいましたが、「送信されました。」の文字が表示されました。ああ終わった、やったーと思いました。

そして数か月が過ぎ、区役所に行って所得証明を申請すると無事、非課税の証明が交付されたのでした。その後3年間e-taxで手続きをしましたが、電子証明書の有効期限が3年間なので、今年再交付してもらう必要があったのですが、何とマイナンバーカードがその機能を持つみたいです。ラッキーついています。
http://www.e-tax.nta.go.jp/