「SEO対策に力を入れて、検索上位に表示させているのに、問合わせ件数が増えない。」
「アクセス解析をみると、アクセス数は確かに増えているのに、一向に売上げにつながらない。」
社労士に限らず、ネット集客に力を入れている、多くの士業の方がこれに悩まされています。
今や士業の集客にとって欠かせない、ホームページ。
そのホームページの集客効果を最大限に高めるための大切な考え方、具体的な方法をご紹介していきます。
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【「無料相談」はハードルが高い】
早速ですが、ホームページ自体は見られているのに、反応がない原因は何なのでしょうか?
それは、、、
ホームページを見た人が次に起こせるアクションが、「無料相談」しかない、ということです。
正直、私だったら、いきなり無料相談には申し込みません。
なぜなら、営業をされそうだから。
さっき、たまたまホームページを見ただけの、まだ会った事もない人に、電話番号などの個人情報を教えるのは気が引けます。
よほど急いでいる人か、ほぼ発注することが決まっている人ぐらいです。
サービスの内容がちょっと気になっても、無料相談するのが嫌なので、他を当たる。
それぐらい、無料相談ってハードルが高いのです。
せっかくホームページを見てくれた見込み客をみすみす逃してしまうなんて、もったいないですよね。
では、何をすればよいのか?
それは、ホームページを見た人を、個人情報を提供しても良いと思える状態にすることです。
そのための方法は、2つ。
- 信頼関係を構築すること
- 個人情報と引き換えに有益な情報を提供すること
次からは、この2つについて、それぞれの具体的なやり方をみていきます。
【信頼関係を構築してオファーの反応率を上げる】
“ホームページ上なのに信頼関係?”と思われるかもしれません。
もちろん、信頼関係を構築するには、相手に直接会って話すのが近道だと思います。
しかし、顔を合わすことのないホームページ上でも、やり方次第である程度は関係を近づけることができるのです。
① お役立ちコンテンツの提供
士業のホームページは、一般的に、事務所紹介やサービス紹介のページだけが並びます。あなたに依頼しようと、サービスの詳細を確認しに訪れた人なら良いのですが、たまたま見ただけの人にとって、これは、違う見方をすると、“売り込み”と同じです。
だから、相手の為になるようなコンテンツや記事を“あえて”無料で掲載することにより、信頼を得るのです。
社労士であれば、例えば、●●や●●などの情報がそれにあたります。
これは、「コンテンツマーケティング」と呼ばれるものです。
但し、こちらから、一方的に情報提供をするのみなので、どの程度の人にその情報が役立っているのか、相手の反応は分かりません。
Googleアナリティクスなどのアクセス解析のコードを埋め込んで、閲覧者数やページ滞在時間をもとに、各コンテンツがどれだけ見られているのか分析することが必要です。
また、新たにコンテンツを作る際にも、分析結果を参考に、より役立つ情報を提供するように意識しましょう。
② メルマガ登録への誘導
上記①だけでは、相手がページをしっかり見てくれたとしても、こちら側から、追いかけたり、告知をしたりといったアクションが起こせません。
また、提供するコンテンツに満足してもらえたとしても、なかなか一度だけで“信頼関係構築”とまではいけません。リアルの知り合い同様、ネット上でも、接触回数が多い相手ほど、信頼関係が構築されやすくなります。
そこで、ネット上で接触回数を増やす方法として、メルマガで情報提供をする、というやり方があります。ホームページで公開している内容よりも、さらに有益な情報をメルマガで提供し、閲覧者のメールアドレスを収集します。
ただ、最近では、このメールアドレスの登録さえ、嫌がる人がいます。
なので、登録者には、メルマガで提供している情報がいかに有益かをしっかりと伝える必要があります。
なお、メルマガ内でどこまで情報を開示したらよいか?という質問をよく受けるので、その点についても簡単にお話しておきます。
信頼関係構築という目的で考えると、一般的には、包み隠さず開示した方が、相手からの信頼度は増します。
しかし、すべてを開示すると、ノウハウだけ奪われて、「勉強になりました!バイバイ~」という状態になりやすいのも事実です。
だから、情報を得たところで相手にはできないことや、キモの部分以外を開示するのがよいのかな、と思います。
とはいえ、社長なんかは、すべてを知ったところで、自分でする時間がないので、専門家に依頼するというケースも多々あります。
それに、メルマガ読者も、情報収集だけして、結局行動しない人がほとんどなので、私の場合は、出来るだけ全てを開示するようにしています。
③ ステップメールの配信
ステップメールとは、予めセットした数話にわたるメルマガを、個別に定期配信することです。継続的に配信するので、信頼関係が構築しやすいです。
例えば、1話から5話までを順番に配信したい場合、
今日登録した人には、今日1話目を、明日2話目を…、
明日登録する人には、明日1話目を、明後日2話目を…となります。
日々登録者があると、手動での配信は、かなり複雑になるので、有料のシステムサービスを利用します。安いもので、年間2万円ぐらいです。
一度、コンテンツを作れば自動で配信してくれるので、毎日のメルマガ作成に抵抗がある人にも便利ですよ。
そして、ステップメールで忘れてはならないのが、オファー。
最後に配信するメールで、相手にオファーを出します。
オファーとは、例えば「より詳しく知りたい方は、無料相談にお申込みください!」など、
自分が誘導したいゴールへと、相手を促すことです。
数回の接触で有益な情報を提供し続けてきた分、オファーへの反応率は高くなっています。
④ 動画の活用
今さら説明も不要かもしれません。
ホームページでもSNSでも、これまでの文字や画像だけのものから、動画が主流になってきました。
ホームページやメルマガの記事は、が主です。
動画の方がより伝えられる情報量が多いですし、相手の記憶にも残りやすいです。
そして何より、あなたが登場すると見ている人は一気にあなたに親近感が湧きます。一度も会っていないのに、あなたに会った気分になります。
これは、信頼関係構築にはもってこいです。
なので、今までご紹介した①~③のホームページやメルマガなど、すべてに動画をはめ込むことをおススメします。
ちなみに、動画公開のやり方ですが
私の場合、iPhoneで撮影をして、「限定公開」でYouTubeにアップしています。
Googleのアカウントを取得し、YouTube内に自分のチャンネルを作成することで、YouTubeに自分の動画をアップすることができます。
アップロードした動画の公開範囲は、「公開」「限定公開」「非公開」から選べます。
「公開」は誰でも視聴可能、「限定公開」はアップしたページのURLを知っている人のみが視聴可能、そして、「非公開」は文字通り本人以外誰も観られません。
ホームページに埋め込む場合は「公開」にして、メルマガ読者用動画は「限定公開」にするなど、公開範囲の使い分けが可能です。
一見敷居が高そうな動画ですが、難しくないので、ぜひ、チャレンジしてみてくださいね。
(*YouTubeのチャンネル作成手順は、こちらをご覧ください。
https://support.google.com/youtube/answer/161805?co=GENIE.Platform%3DDesktop&hl=ja)
【個人情報をいただき、直接アポイントを取る】
さて、ここまでは、信頼関係を構築してから、最終的にオファーを出す、というやり方をお伝えしてきました。
次からは、もっとダイレクトに無料相談のアポイントを獲得する場合の方法についてご説明します。
それは、相手がほしいと思うものを提供する代わりに、相手から個人情報をいただき、営業をかけるというものです。
信頼関係ができていない状態で個人情報を記入してもらうので、こちらもある程度ボリューム感のある物を与える必要があります。
反応が取れるものとしては次のようなものがあります。
① 無料冊子・DVD
これは、会社名や住所を入力すると「情報冊子やDVDを無料で郵送します」というものです。
手間がかかる分、やっている人があまり多くないので、逆に差別化はできます。
ちなみに、DVDと言っても、別に専用のパッケージを作る必要も、新たに動画を撮影する必要もありません。過去のセミナーを撮影したものや、パワーポイントを映しながら録音したもので十分です。
これだと、空のDVD代の数円と郵送費しか費用は掛かりません。
なお、冊子やDVDを送ってもほとんどの人が見ていません…。
必ずフォロー電話などをして、アポイントを取ってください。
通常のテレアポに比べると圧倒的にアポイントが取りやすいです。
② Webセミナー
これは、上記の①を簡略化したもので、DVDではなく、メールで動画URLを送ります。
リアルのセミナーは、会場や時間などの制限があり、頻繁には開催できません。
そこで、一度リアルセミナーを開催し、それを動画で撮影し、YouTubeに「限定公開」でアップします。
ホームページには、リアルセミナーの風景や概略などを掲載し、「Web受講はこちら」と記載して、申込みフォームを組み込みます。
申込みが完了後に自動返信されるメールの文面にYouTubeのURLが記載されている、という流れです。
一度、設定をすると、その後は自動で対応をしますので、とても楽です。
【社労士ならではの強力なアポイント方法】
ここまで、ホームページからの無料相談を得る為の方法についてお話をしました。
しかし、もっと強力なものがあります。
それは、「相手が儲かる」「やらないと損する」コンテンツです。
これらは、相手からむしろ営業して欲しい!と言われるものです。
例えば、経費削減や補助金・助成金がそれに当たります。
このような、相手側にお金の持ち出しがない商材、むしろやらないと損してしまう商材だと、相手は比較的簡単に問い合わせや無料相談に申し込みます。
社労士にとって、取り扱いやすいのが助成金です。
経費節減や補助金は、独自のノウハウがないとなかなか扱えませんが、助成金の場合は、相手に条件さえ揃えば申請することができます。
私の知っている社労士は、助成金だけで、3カ月で約80社から受注していました。
労務手続きの顧問契約を獲得したい社労士には、助成金を扱っていない人も多いですが、初回相談のアポイントを獲得するのに、助成金申請業務を使わない手はありません。